こんにちは。カストリです。
知人のお店が今日閉店しました。
知人と言っても、友人のお父さんが営業していたお店です。
子供の頃からの付き合いで、小中高と幾度となくお世話になったお店であり人物です。最後の日にお邪魔したのですが、大盛況。人の坩堝で客席は満席、入れなくとも駆けつけてきた人が多数いました。お父さんの人柄か、お店が本当に愛されているんだなと感じたシーンでした。
一家の大黒柱でありそれを支える支柱が折れてしまった瞬間でしたが、そこに後悔や妬みのような一切の感情がなく、ただただこれ以上表現のしようがないですが愛がありました。
営業が終了した後もよしみで少しお話ししていたのですが、ここでもいつもと同じように愉快な空気があり、明日も明後日も何も問題なく続いていくようでした。お父さんもあっけらかんとしており、ノープログレム、問題ないさの涼しい顔。そんなはずはないはずだ何十年も連れ添った自分のお店、悔しくないわけがない、でもそんな顔ひとつ見せずにいつも通りの豪胆なお父さん。その姿はほんとかっこよくて、俺もそんなふうになりたいなと思った、と思わずフラカン節が出てしまいました。
その頭に、その心の臓に、お店をやめるに至って不安や計り知れない悲しみがあったのには違いないのですが、そんなものはいくらでも踏み越えてきたそんな逞しさを背中から見て取れました。自分の父親ではないですが、親の背をはこう言うものだとしっかりと見せつけてくれました。
そんなお父さんですが、すでに次なる一手に踏み出しているようで流石の一言。もう次をしっかりと見据えていました。とんでもない人だ、こんな身近にこんなかっこいい人がいるのかと、灯台下ぐらしの諺がここまで腑に落ちた事は今後ないでしょう。
次のお店も楽しみです。
『漢』