こんにちは。カストリです。
「斜陽」
太宰治の小説で、戦後の華族についてのお話しなのですが、皆さんは読んだことあるでしょうか。非常におもしろい話なのですが、なかでも興味を惹かれるセリフがあったのでこれについて少々。
主人公の母のセリフです。
「人間と動物の違いはきっと、秘事よ」
なんとなく考えたことはありますが、結局上手い言葉が見つからなかったこの問い。
動物と人間の違いは何か?
おそらく、科学的見知からは既に答えが出ているのかもしれませんが、僕らが求めているのはそうじゃない。もっと、根本的で、膝を打つ回答ですよね。
皆さんはなんだと思いますか?
意識、高度なコミュニティを築く事、感情、創造性、ものを器用に使う、社会を築ける、などなど色々考えられます。しかし、どれも納得はするもののイマイチ腑に落ちない感じはあります。
作中では、「秘事ができる」と言われています。人間は秘密を持つ、または共有することができる。これは結構おしゃれな回答です。
確かに動物に秘事ができるとは、聴いたことがない。知らないだけであるのかもしれませんが、詳しい方ご容赦ください。
そして、人間は秘事が大好きです。
ある人の悪口を共有したり、仕事のミスを隠したり、好きな人がいるけど伝えられなかったり、善悪は置いといて、秘事が溢れています。
人間は伝えるということについては非常に長けていると思います。文字だったり、言葉だったり、そうすることでより高度なコミュニケーションをし発展してきました。しかし、伝わりすぎるが故に、あえて伝えないようにするってことが大事になり、そしてそこに惹かれるのかもしれません。それが、人間を人間たらしめることであると、そう解釈しています。
これは結構ありそうですね。筋が通っている気がします。納得。
まぁ、なんでもいいっちゃいいんです、いろんな解釈があることが面白いので。
って事で僕も考えてみました。
「何か別の大きなものに突き動かされている」
僕はこれなんです。
人間は発展してきました。僕にとってはここが不思議なんです。最初の頃の狩猟採取しながら生きていた時代、この時代は生きる時代だったと思うのです。生きること、そして子孫を残し繁栄させることが目的。
しかし、どこの境目かわかりませんが、より発展させるようになってきました。生きることも勿論今の概念としてありますが、他の概念が生まれてきました。生きることの意味みたいなものを考えだしたのです。その結果、発展を繰り返し、いまのような状態になっていると僕は考えているのです。
ただ生きる時代から、生きる意味を考える時代になったと考えます。
そして、ここに何か大きな力が働いている気がしてならないのです。少々胡散臭い感じになってきましたが、陰謀論とかそんなんではないのでご安心を。
欲、神と言われる存在、はたまた人間の集合的な無意識なのか、そんなどうしようもない大きなものに突き動かされて今があるのではないかと、僕は気がしてならないのです。
『なんか怖いな、まじでただの普通の人なんで安心してください』