［無理由］笑うなよ笑うなよ笑えよ

隣が女子校のアパートに住んでいる。こんな人間をこんなとこに住まわせていいのかと、不動産屋を疑いたくなるがどうやら問題ないみたいだ。現に住めている。でも、少し気を使うことがある。朝シャワーを浴びたとき、裸でうろついたりするのだがカーテンを朝でも閉めないといけなかったり、外にパンツを干すのが忍びなかったり、そんな具合だ。なにかと引け目というか、気を使いながら部屋で過ごしている。特にシコっているとき、頭の片隅に女子校がちらついて閉まっているカーテンを何度も確認することがある。笑い声などがすると、それどころではなくなる。なんでこんなひそひそと忍びなく生きていかなければならないのか。いっその事カーテンも窓も空きっぴろげて、堂々と果ててやろうかとも思うが、そんな時に誰かに言われた言葉が呪いのように浮かび上がってくる。

「お前みたいな奴は、犯罪して捕まるか、自殺するかどっちかだよ」と。

あぁ、確かにそうかもしれないですね。女子校に見えるようにオナニーしている人として捕まるかもしれませんね。でもさ、もしそうなっときに僕はあなたにこれまでの僕の人生のVHSを届けます。これまで何をしたか、なにをしてこなかったか、誰と出会ったか、どんな気持ちだったのか、どれだけ泣いたのか、笑ったのか、その全てのVHSをあなたに届けます。そしてあなたはそれを見てください、いや、見ろ。あなたにはその責任がある。そして全部見終わったときにあなたは

「やっぱりな」

と、いえるでしょうか？言えたなら僕はあなたを許します。もし言えないなら今後一切黙っていてくれ。頼むからそれ以上口を開いて呪いを振りまかないでくれ。ただただ笑っていろ、それなら許す。人のオナニーをただただ見て笑っていろ。お前が笑っている間に俺は一生懸命オナニーしているから。どうか笑っていてくれ。