[無理由]
お坊さん、お坊さん、それ座布団じゃなくてヨギボーですよ。 お坊さんの座布団がヨギボーだったら、しかもカラフルなやつ、アメリカンな彩度の高いやつだったら僕はお坊さんを少し嫌いになるかもしれない。でもネイビーのヨギボーだったら許せるかような気が…
アテンションプリーズ アテンションプリーズ アテンションプリーズ 「左眼下に見えますは、日本の誇る壮大な大地おチンポ山脈です。長い旅でお疲れとは存じますが、もうしばらく空の旅をお楽しみください」 眼下には雪化粧をし、より一層美しさを増したおチ…
すごく綺麗な人がいる。その人は本当の事を分かっているような振る舞いをする。誰と話をしていても真剣に聞いて、深く共感し涙を流している。誰もが気づいていないふりをしていることにも嫌味なく取り組む。それが当たり前かのように。当たり前のように生き…
隣が女子校のアパートに住んでいる。こんな人間をこんなとこに住まわせていいのかと、不動産屋を疑いたくなるがどうやら問題ないみたいだ。現に住めている。でも、少し気を使うことがある。朝シャワーを浴びたとき、裸でうろついたりするのだがカーテンを朝…
でっけぇリュックを背負った海外の方を見かけた。もともとでっけぇのに、その背中にさらにでっけぇリュックがくっついているから山かと勘違いしそうになる。でも、サングラスの奥で目尻が下がって素敵な笑顔を浮かべているのはよくわかる。すれ違いざまに「…
猫を飼っている。 どんな猫かはわからないけど子猫なのは覚えている。 小さいアパートに暮らしている猫と僕で。 よちよちと歩く姿がぼんやりと見える。 僕は寝ている。 僕は疲れていた。 動こうとせずにただ横になっている。 頭の中にうっすら霧がかかり記憶…
「こんにちは」 「こんにちは」 「もっと人って正直に話すべきなんじゃんないかと思うんだ」 「それは、建前や、思惑、悪意、気遣い、そんなものをなくすってことですか」 「そうだね、そんな感じかな。でも、気遣いはあったほうがいいかもね、それはいいこ…
泣きたくなる。時折なんの予兆もなく泣きたくなる。そんな時がある。そんな時は決まっていつも同じ場所だったりする。旅先の露天風呂、なか卯の券売機の前、なんにもない休みの4時、あったかくしてあるホテルの部屋。他にもあるけど、こんなところか。なんで…
きんたまを覗き込む日。スマホを意識の外で触りながら、心はきんたまに夢中。よーく見てみると蠢いているのがわかる。自分の呼吸によって動いているのかなとか思って、一瞬呼吸を止めてみるけどやっぱり動いている。きんたまも呼吸をしているのが良くわかる…
背筋をピンと空に伸ばして自転車に乗っている人を見ると美しいと思う。 ゴミを道端に躊躇いなく捨て去る人間を見ると醜いと思う。 横断歩道を渡り切った後に振り向いてお辞儀をする人を美しいと思う。 電話をしながらレジに並ぶ人を醜いと思う。 ゆっくりと…