小学低学年ぐらいの話なんですけど。
実家の玄関にアルコールスプレーの固形版?ジュレ?みたいなのが出るスプレーが置いてあったんです。母親がなかなかの潔癖症なんで、外から帰ると必ずそれで消毒する習慣がありました。
プッシュして出てくる透明で、中に少し気泡ができるジュレが、子供心にすごい好きで、意味もなく手につけていたのをよく覚えています。やたらとこのジュレが好きだったんですね。
ある日、何故かは覚えていないのですが、玄関の外、玄関ポーチでボーッとしてました。多分学校が休みの日で昼頃だったのを記憶しています。ボーッとしていると足元に蟻の行列ができていることに気づいたんですね。そこで、ふと、あのスプレーで蟻を溺れさせてみようと思ったんです。
行列から少し逸れた蟻に、試しに一滴のジュレを落としてみました。すると、蟻はジュレの中でまだ生きていて必死に抜け出そうともがいていました、そして、僕はそれを眺めていました。この時の感情は覚えていないのですが、きっと楽しかったのだろうと思います。なぜなら、その後も一匹一匹ジュレで蟻を閉じ込めていたからです。
そうしていると、母親の車が帰ってきた音がして、何故か急いで家に戻ったのを覚えています。きっと悪いことをしているとどこかで気づいていたんでしょうね。
母親が家に入ってくると玄関から声がしました。
「このスプレーなんか使った!?めっちゃ減ってるんだけど!」
この時に初めて、自分がとんでもないことをしたという風に感じました。いっぱいに入っていたジュレを明らかに分かるぐらいまで、蟻を溺れさす為だけに使っていたんです。
急に恐ろしくなり
「知らない」
と誤魔化した後に、玄関ポーチのジュレの後を急いで流し証拠隠滅しました。
自分の中にある残虐性の様なものに気付かされて、子供心に自分が非常に恐ろしく思えました。命を自分の楽しみだけで粗末にしていること、蟻ならいいかと命の価値を肯定していたことに。小学生なんで難しくは考えていなかったでしょうが、当時はかなりショッキングな事件だったのを覚えています。
今でも、家や仕事場に虫が出て殺そうとするとどっかでこの記憶がちらついたりするんですよね。この出来事から無闇に殺生しないように心がけるようになった気がします。
『そんな記憶でした』
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【気持ち】という企画をたまにやっています。
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話すことによって自分でも気づかなかった自分の気持ちに気づく、そんな面白い発見があったりなかったり。
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