カス鳥のブログ

日記とオモシロ記事を書いています。

《記憶》色んな人がいることを知る

 

小学生の頃の話です。

昼休みの時間に、1人のクラスメイトがドッジボールに誘ってくれました。僕はどちらかというと人見知りで、友人が特に多いわけでもなく、今まで誘ってくれるような人はいませんでした。僕は嬉しくて二つ返事でその子について行きました。

ドッジボールが始まり、そこそこ活躍していた僕。それを見て誘ってくれたクラスメイトは後で話しかけてきました。

「今度うちであそうぼうよ」

こんなに積極的に友達になろうとしてくれていることに僕は嬉しくなり、またもや二つ返事で了承しました。今度の土曜か日曜にその子の家へ遊びに行くことになりました。

当日家まで迎えにきてくれてたクラスメイト。自転車でその子の家まで一緒に向かいます。道中はたわいもない会話をしながら進んでいました。しかし、なかなか着きません。長い坂をぐんぐんと登っていくクラスメイト、少し遅れ立ち漕ぎしながらなんとか登る僕。どうやら、山の方に家があるみたいです。クラスメイトは慣れた道からか、体格や運動神経がいいからか、あっという間に坂の最後まで登っていました。

「ついたよ!!!」

坂の頂上でクラスメイトが叫びました。どうやら、ここを登り切れば到着のようです。残りの力を振り絞って登り切ったとこで見えたのは、学校のような施設でした。その頃はわかっていませんでしたが、後々母親などに聞くと「児童養護施設」である事がわかりました。親がいない子供を預かり自立するまで擁護する施設です。

僕は戸惑いました。てっきり普通の家を想像していたので、面食らいました。

「こっちこっち入って!」

戸惑っていることを察したのか、気を使うように案内するクラスメイト。案内に従うままに施設にお邪魔します。玄関や、中の部屋も学校のようで、不思議な感覚がありました。そして、リビングのようなところに案内されました。ここは色んな人が使う交流スペースのような場所で、ソファや、テレビ、ゲームや、おっきなダイニングテーブルなどが置かれていました。部屋には数人くつろいでいました。年代は様々で、僕らのと同じ小学生もいれば、中学生ぐらいの大きな子もいました。人見知りを早速発動した僕は、所在なくソファに腰掛けてクラスメイトが麦茶を持ってくるのを待っていました。

「なんか映画でも見る?」

クラスメイトが動揺している僕を見て言いました。僕は促されるがままに映画を見ることに、確か、ワンピースのデッドエンドの冒険でした。この時に聞いたBUMP OF CHICKENの「セイリングデイ」をよく覚えています。

終始緊張していた僕を見かねたクラスメイトは映画を見終わった後に、外で遊ぼうと提案してくれました。僕は相変わらず促されるがままに外に。

「びっくりした?でも学校みたいで結構面白いよ」

長い坂を今度は降りながらクラスメイトは言いました。僕は一体なんと言ったら良いか分からずにただ後ろ姿を眺めていました。

 

色んな人がいて、色んな環境があるのだと、ここで初めて知った小学生の夏の時期の話です。

せっかく友達になろうと話しかけてくれ、家にまで連れていってくれたこのクラスメイト、いえ、友人に僕は失礼なことをしたなと、なんだか心にずっとひっかりがあります。

 

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【気持ち】という企画をたまにやっています。

自分の気持ちに気づく為に、みんなで話してみようという企画です。

話すことによって自分でも気づかなかった自分の気持ちに気づく、そんな面白い発見があったりなかったり。

とにかくいろんな人と話してみたい、いろんな意見、感性に触れてみたいって方は是非。 自分の中でうまく消化できていないエピソードや、あれなんだっただろうみたいなエピソードがあれば楽しいかも!なくても全然大丈夫ですよ!

是非お気軽にご参加、コメント、よろしくお願いします!!!

 

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※注意点 ・誹謗中傷は厳禁です

・出会い目的や、勧誘、お金に絡むようなことなども禁止です

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